鬼滅の刃が流行るわけ
コロナ渦においても「鬼滅の刃」の人気が爆発しています。
興行収入は1日で10億越えで「アナと雪の女王」、「君の名は」を軽く超え、このコロナ不況の中でとんでもない記録を作りそうです。
内容と言えば、簡単に言えば、鬼退治のお話です。
愛、正義、義理、人情と言った人間性を持たない、あるいは履き違えて乱用するゾンビのような輩が蔓延る世知辛い世情の中では、「涙こらえて鬼を切る!」桃太郎侍、水戸黄門、必殺仕事人、半澤直樹のような勧善懲悪ものが流行るのでしょう。
「鬼滅の刃」は、鬼と化した妹を何とか人間に戻そうとする炭治郎の日本一慈しい鬼退治。
鬼は俺と同じ人間だった。醜い化け物なんかじゃない。
鬼は虚しい生き物だ。鬼は悲しい生き物だ。
神様、この人が今度生まれてくるときは鬼になんてなりませんように。
こんな優しさを持つ炭次郎が涙こらえて鬼を切ります。
私は、能天気な人間なので「退治したい、殺してやりたいと思った人間はいません」が、残念ながら存在してほしくない、絶対に許せない鬼のような人間は一人だけいました。人間だもの。
その人が、今度、生まれてくるときは、人間の心を失い、醜い鬼になりませんように。そう願うばかりです。